世紀の空売りを読んだ

マネー・ショートが映画化されて話題だったので原作の方を読んだ。

金融用語の知識があったほうが映画が楽しめると聞いたので、それならばテキストで楽しんだ方が良いなと思ったので書籍を先に楽しんだ。最近はある程度話題になった金融界隈の文庫を読んでいる(リーマン・ショック・コンフィデンシャル、ウォーレン・バフェット伝の二冊だけだけど)。

リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上) (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上) (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

金融界隈の物語はそのスケールの大きさが読んでいてSFのように面白いし、今回読んだ本もこれまで読んだ本の登場人物が出てきて点が線になる感じ、スピンオフ作品的な感じが尚更良い。マネーは誰しもにも関わるテーマだし、その延長線上にあのファンタジーのような世界が広がっていると思うと感慨深い。

また、とは言っても現実の世界の話なので、リーマン・ショックとは何だったのか、いかに債券市場が暴走したのか、その中でウォール・ストリート投資銀行たちはどう立ちまわったのか、サブプライム・ローンとは、モーゲージ債とは、CDOとは、CDSとはなどなどの知識も得られるのでお得な体験になっている。

M・ルイス氏は同様に金融界隈についての著作をいくつか書いているらしい。ライアーズ・ポーカーと迷ったが、次に読む本はブーメランに決めた(リーマン・ショック後の欧州危機について著作)。フラッシュ・ボーイズ(HFTに関する著作)もOmiさんが面白いって言っていたので早く読みたい(しかしまだ文庫になっていない。ハードカバーは買う気にはならないし、Kindle版を買うのもいまいち好きではないというか文庫という形態が好きすぎるので文庫で読みたい)。

作品の中で好きなシーンは、医師から個人投資家に転身した天才マイケル・バーリが、自分がアスペルガー症候群だったと気づき愕然とするシーンです。